表記統一のすすめ(動画あり)

利益と損失に直結しています

読みやすくわかりやすい文章を作る上で欠かせないことの一つに、「表記の統一」があげられます。社内・社外を問わずビジネスで記される文章の中では、それぞれの語句の表記は統一されていることが原則です。

たとえば「仕組み」と「しくみ」、「目指す」と「めざす」、「言わざるを得ない」と「いわざるをえない」などの別々の表記が同一文書・ウェブページ内に混在した「表記揺れ」の状態になっていると、読みにくさが増幅され、読み手の意識は知らず知らずのうちに混乱を来してしまいます。

さらに、問題は上のような漢字/ひらがなの単純な表記揺れにとどまるものではありません。

たとえば「癒やす」と「癒す」のような送り仮名、「いいことずくめ」と「いいことづくめ」のような仮名遣い、「考えてほしい」と「考えて欲しい」のような補助用言、「クオリティー」と「クオリティ」のような外来語など、表記揺れの問題は非常に多くの語句に付きまとい、発生しています。

これらをそのままにしておくと、上に述べたように読み手に負荷を与えるばかりか、「一貫性がなく、いいかげんな文章」という印象を、強く持たれてしまいます。

たとえば、同じ「企業理念」の文章の中に「お客様」と「お客さま」が混在していたら、読み手は御社に対してどんなイメージを抱くでしょうか。きっと、無意識ベースではあっても「企業としての姿勢に一貫性がない」となるでしょう。

現代のビジネスシーンではトーン&マナー(主に広告やブランド戦略における、デザインやメッセージなどの一貫性、統一感。トンマナ。/小学館『デジタル大辞泉』より)という考え方が重んじられ、それは当然のように表記にも及んでいます。そのため、上記のような表記揺れは御社にとって著しい減点材料となるのです。

ましてや、文章の内容や表現が上質であるほど、その分、表記の不統一によって御社が被る損失は大きくなります。

このような問題をなくし、発信する文章を通して御社の信頼性を上げるには、表記の統一を着実に図っていくことが欠かせません。そのためには、表記に関してしっかりとした基準を持ち、それを実践していくことが必要です。

表記がきちんと統一されると、読み手にすっきりした印象を与え、上手な文章だと感じてもらうことができるようになります。つまり、この問題は御社における利益と損失に直結しているのです。

私は2003年に「そもそも、表記揺れはなぜ起きるのか」という本質的なテーマの考察からこの問題への取り組みを開始いたしました。

以来、書籍(特に、最も厳密な表記統一が求められるビジネス書)を中心とした多くの校正作業を通して、品詞論や音韻論をはじめとした、表記統一のためのさまざまな知識・スキル・ノウハウを身につけることができました。

そして、それらの実践の中で「汎用性が非常に高い」と評価される表記統一理論を確立するに至りました。その過程においては、書籍などの案件ごとに個別の表記統一表を200枚以上作成してきた経験が大変役に立ちました。

同時に、培った理論を多くの制作現場に適用するためパソコンの有効活用を推し進め、表記統一に伴う時間的・労力的な負荷を軽減し、テキスト制作における省力化と効率化、そして正確性の向上に寄与してまいりました。

現在は、テキスト制作コンサルティングにおける重要な要素として、表記統一に関するソリューションを提供しております。そこでは私の現在までの経験に基づき、表記をしっかり統一するための基本的な知識や考え方、そして広報などの現場ですぐに活用できるスキルとノウハウをお伝えいたします。

コンサルティングにおいては、御社でのテキスト制作過程について詳細なヒアリングを行った上で、最適の解決策と具体的な実施策をご提案いたします。その実践による文章品質向上を通して、御社は利益体質を深めることができます。

御社にお渡しできる価値の一例として、コンサルティングのベースとしております表記統一表の一部(「あ行」の最初から「か行」にかけて)をご覧いただけるようにいたしました。

こちらからご覧ください(別ウインドウが開きます)。

ぜひ一緒にこの問題を解決してゆきましょう。特に、身近なテキスト制作現場でのお悩みなどございましたら、「まずは相談を…」という形でご遠慮なくお問い合わせください。

「磯崎博史の日本語表記集中セミナー 〜ベーシック編〜」(2017年9月2日実施/at サン・フレア アカデミー)の講義風景です
【再生時間:4分51秒】

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